[断言] デモ投資に意味はありません [現ナマで勝負しろ]

投資家の心理面

「いきなり投資をやるのは怖いから、まずはデモ投資で練習してからやろう」という人がいます。

しかし、デモ投資は練習にならないどころか有害ですらあります

デモ投資では数千万儲けたという人が実際にやってみたら数百万の損失を抱えてしまったというのはよくある話です。

そこで今回はなぜデモ投資が練習にならないのか、なぜデモ投資は有害であるのかについて解説します。

投資は精神力の勝負

なぜデモ投資が何の練習にもならないのかを一言で説明するなら、

デモ投資では失うものがなく、精神的負荷が掛からないから

です。

実際にやってみれば分かりますが、投資で一番辛いのは「株価が減少し自分の口座の評価額が減少する時」です。

自分の口座から数万~数百万単位でお金が溶けていくのを眺めているときの焦燥感や苦痛はデモ投資では決して味わうことができない感覚です

投資の勝負所とは、そのような時にどれだけ冷静な行動を取れるかに掛かっています

デモ投資では自分のお金がかかっていないので、他人事のように冷静でいられます。

いくら失敗しようが実害はないため、いい意味で気楽に投資をすることができます。

そのため大胆な投資をしたり何のためらいもなく損切りすることができます。

その結果、デモ投資の結果は良好になりがちです。

仮に失敗したとしても何度でもリセットしてやり直しがきくわけですから、良い結果がでるまで何度でも再挑戦すればいいだけの話です。

しかし、いざ自分のお金をかけて投資をやると話は変わってきます。

本番の投資ではデモ投資では感じることのなかった感覚に襲われるのです。

例えば、デモ投資で損切りしたものは単なる数字ですが、本番の投資でやる損切りは自分が稼いだ本物のお金です。

自分の財布からいきなり数万円なくなった時に平静を保てる人間はなかなかいませんが、本番の投資ではそういったことが頻発します

デモ投資では数百万単位の損切りを素早くできていたのに、投資本番では数万円程度の損切りすらできなくなる人は少なくありません。

デモ投資で切り捨てていた数字が自分のお金だと認識すると、人は急に臆病になってしまうのです

自分の口座に書かれているものをお金ではなく単なる数字と見なせるようになるためには多くの実践経験や精神修行が必要ですが、それはデモ投資では決して得ることのできないものなのです。

デモと本番は全くの別物

デモ投資で経験を積んでから本番の投資に挑もうとするのは、シャドーボクシングしかしたことがないのにリングに立とうとするようなものです。

シャドーボクシングではかすり傷一つ負わないでしょうが、実際の試合では気絶するまでボコボコにされることもあり得ます。

実際にパンチを受けた時になって初めて

「自分のやってきたことは単なるイメージ上のトレーニングに過ぎなかった・・・」

と認識するのです。

いくら入念にシャドーボクシングの練習を重ねたとしても、それはあくまで架空の相手と戦っているだけに過ぎません。

リング上の熱気やパンチの重み、常に動き回る相手、疲弊する体力、殴られた時の衝撃と痛み等…

それらはシャドーボクシングでは決して経験することのできない感覚です。

そういった肌身に感じるものはスパーリングや実戦でなければ経験することができないものであり、実践経験を積むことでしか本当の意味で強くなることはできません。

投資も同様です。

いくらデモ投資でたくさん儲けようが、実際に自分のお金を掛けた投資で同じことができるかどうかは全くの別問題です。

自分のお金がみるみる減っていくときの焦燥感や株価が上がっている時の高揚感は本番の投資でなければ味わえません。

そういった自分の感情が大きく揺さぶられる状況でどう行動するかは、実際にお金を掛けて投資してみないと経験することができず、そういった実戦経験を積まなければ投資の練習にはなりえないのです。

デモ投資ではできていた大胆な投資も、自分のお金がかかっている時に同じことができるとは限りません。

そのため、本番でできるかどうか分からなことを延々と練習していることになり意味がありません。

投資の才能というのは、大きく負けたときや大きく買ったときなどの「感情が大きく揺さぶられる瞬間」にどれだけ正気を保てるかで決まってきます。

デモ投資ではその「感情が大きく揺さぶられる瞬間」がないため、いくらやったところで本当の意味で投資の修行を積んだことにはならないのです。

現ナマで勝負しろ

以上説明した通り、投資の経験は実際に自分のお金をかけた投資の中でしか身につけることができません。

デモ投資は所詮、仮のお金でやる仮の勝負でしかありません。

いくらやったところで投資本番の備えにはなり得ないのです。

そのため、少額でもいいので自分のお金をかけて投資をしてみましょう。

自分のお金がかかっているとなると、たとえ少額でも一つ一つの投資に真剣に向き合うようになり、飛躍的に経験値が貯まっていきます。

最初のうちはお金をかけて練習するのがもったいないように感じるかもしれませんが、いずれは誰もが通る道ですし、早く経験値を積んで早く稼げるようになるのに越したことはありません。

ですので、デモ投資をしている人は今すぐ止めて、少しでもいいので自分のお金を実際に掛けてから投資をしましょう。