[メンタル強化] 投資家としてメンタル面にどう向き合うかを解説
投資で一番大事なのはメンタル面だと言われています。
多くの投資家が相場を去っていくのは株価の上下や損失を抱えた時の精神的な消耗に堪え切れなくなるからです。
株式市場で儲けるためにはある程度長く相場に留まる必要があるのですが、そのためにはそれらの精神的な消耗と折り合いをつける必要があります。
ただ、よくある投資関連の書籍にはそういったメンタル面に関する言及がなく、あったとしても「損失が出ても気にしないようにしましょう」といった毒にも薬にもならないような精神論に終始する程度です。
これでは長く投資をやっていけるメンタルが身につくはずがありません。
そこで今回は、投資を長くやっている人たちから得たメンタル面に関する知見を紹介したいと思います。
投資をやっていて辛くなったときに役に立てばと思います。
偉大な投資家はみんな最初は大損する
多くの人が次のウォーレンバフェットやジョージソロスになることを夢見て投資を始めるわけですが、当然のことながら最初は誰でも失敗するものです。
投資を始めたばかりの頃は誰でも投資家としての経験値が人生で最も少ない時期であり、資金も少ないため失敗する可能性が最も高い時期です。
とはいえ、最初の失敗で心が折れてしまい投資を二度とやらなくなる人も少なくありません。
しかし偉大になる投資家というのは多くの場合、最初に大損を経験しているものです。
例えばジェシー・リバモアはたった一日で1億ドル(現在の貨幣価値で4,000億円)以上の利益をあげた伝説の投資家として有名ですが、彼はニューヨーク証券取引所で取引を始めてからわずか6か月足らずで破産を経験し、その後も合計3回もの破産を経験しています。
今では230億円の資産を持つ個人投資家cisも、最初は1,000万円近く負け続けて貯金を104万円まで減らしています。
しかし偉大になる投資家というのは得てしてそこで諦めることなく、相場にしがみ付いたからこそ莫大な利益を得ることができたのです。
この初期の失敗で諦めないかどうかが偉大な投資家になれるかどうかの登竜門と言っていいでしょう。
多くの人は投資を始めた頃に失敗して当然なのに、その失敗を自分の才能や運のせいにしてしまって投資を辞めてしまうのです。
そうではなく、失敗して当然くらいに開き直っている人の方がその後投資家として大成する可能性が高いのです。
逆に最初の投資で上手くいってしまった人の方が危険と言えます。
最初の投資で上手くいくかどうかなんて運が良いかどうかなのに、上手くいったのは自分の実力だと勘違いしてしまい、その後の投資で調子に乗って大失敗というのはよく聞く話です。
そのため、投資を始めて失敗続きだからといって自分の才能不足を嘆くのではなく、偉大な投資家になるために必要な経験値を積んでいると考えましょう。
そうすれば初期の失敗程度でメンタルが崩壊して投資家を引退するという事態にはならないはずです。
優れた投資家はランダムな結果から一貫した成績を残すことができる
株価が毎日忙しく上下するのに心が揺さぶられてしまい、精神的に消耗してしまうという人は多いのではないでしょうか。
株価の動きは一見するとランダムであり、毎日のように資産額が上下するのに疲れてしまうのです。
投資家としてやっていくなら毎日のように直面するこの問題ですが、優れた投資家はこういった株価の上下に関して一つの考え方を持っています。
それは「自分に勝算があり十分な試行回数があるならば、ランダムな結果から一貫して好成績を残すことができる」という事です。
例えば、カジノのオーナーはギャンブルというランダムなゲームを運営しているにもかかわらず、毎年安定して多額の利益を生み出しています。
優れたポーカープレイヤーもまた、ポーカーというギャンブルから安定して多額の賞金を稼ぎ出します。
ギャンブルというのは、つまるところ純然たる運ゲーです。
結果を支配するのはランダムでしかないため、それをプレイする人の成績もまたランダムになるはずです。
しかし彼らは一貫して安定した利益を稼ぎ出します。
なぜ彼らはランダムなゲームから多額の利益を安定して稼げるのでしょうか。
それは彼らが「確率で物事を考えているから」です。
ランダムな結果は最終的には確率論に従う
確率論に「大数の法則」というのがあります。
これは「ランダムな事象であっても、試行回数を増やせば増やすほど確率通りの値へ収束していく」というものです。
ギャンブルで個々の結果を支配しているのは単なるランダムですが、長期的な結果を支配しているのは確率だという事です。
例えば、カジノのオーナーはプレイヤーに対し、数%(手数料分)の優位性を持っています。
そしてゲームが何度も何度もプレイされるたびにカジノは数%ずつ儲けていきます。
結果的には、カジノオーナーは掛け金の数%分を安定して利益として確保することができます。
このように、大数の法則は「自分に勝算がある勝負を十分な試行回数こなすならば、最終的にはほぼ確実に勝てる」ことを数学的に保障しています。
同様に、優れたプレイヤーは自分に優位性があって十分な回数をこなせばほぼ必ず勝てることを知っています。
そのため彼らは個々の結果に興味がなく、結果に一喜一憂する必要がないため精神的に消耗することがないのです。
そしてこれは投資についても同様の事が言えます。
すなわち、優れた投資家は長期的には自分がほぼ必ず勝てることを知っているため、個々の投資結果には興味がなく、いちいち一喜一憂することがないという事です。
このように物事を確率で考えることができれば、必然的に個々の結果には大して意味がないことに気づくため、日々の株価の上下など気にならなくなります。
そうすれば株価の上下で精神的に消耗することもなくなるのです。
損失は必要経費
投資をやっていれば誰でも必ず損失を出します。
損失を出してクヨクヨする人とそうでない人の違いを一言で表すなら、「損失を必要経費だとみなしているかどうか」に尽きるでしょう。
どんなビジネスにも損失はつきものです。
例えば飲食店であれば、仕入れた食材全てが捌けるわけではなく、どうしても一定数廃棄に回されてしまいます。
アパレルショップも仕入れた服は全て売り切りたいものですが、どうしても売れ残ってしまう服はあり、バーゲンセールで叩き売りすることになります。
じゃあ、食材も服も仕入れは必要最低限にすればいいのかというとそうではありません。
売れ残らない程度の最低限の仕入れしかしないならば、多くの商品が売れそうなときに利益を取り逃してしまう事につながり、結果的には利益を少なくすることになります。
そのため、ある程度廃棄や売れ残りがでてしまうのは仕方のないことであり、経営者はそれらを必要経費として受け入れた上でビジネスを運営しているのです。
経験豊富な投資家もまた、この考え方を採用しています。
すなわち、投資家は買った全ての株で儲けたいものですが、中にはどうしても含み損を抱えてしまう株があります。
投資家にとってそういった株を抱えてしまうのはある意味必然的なことであり、株取引というビジネスを運営する上では避けられない必要経費だとみなしているという事です。
投資家なら損失を出してしまう株を買う事がありますが、それは払う必要のある経費だとみなせば、それらの損失もさほど気にならなくなります。
むしろそういった必要経費による損失を抑えようとすればするほど利益額を損なうのですから、多少の株の損失は当然の物として受けれられるようになっていくでしょう。
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