投資で騙されない為にどうすればいいかを解説

2022年4月11日金融リテラシー

毎年、投資詐欺によってお金を騙し取られる人が後を絶ちません。

日本人の投資嫌いは「投資詐欺の被害に遭った」という体験談が出回っていることも一つの原因でしょう。

日本では過去に豊田商事事件などの多額の投資詐欺事件が発生したこともあり、投資はゴマ臭いもの、危険な物という認識があるようです。

そこで今回は投資関連の詐欺に遭わないためにどうすればいいかを解説します。

投資の世界にお人好しはいない

まず大前提として覚えておいてほしいのは、「投資の世界にお人好しで親切な人は存在しない」という事です。

わざわざ赤の他人であるあなたに対して、耳寄りな儲け話を持ってくるような奇特な人間は存在しません。

本当に儲かる話だったら他人に勧めたりせず、自分で独り占めしてしまえばいいわけですから、他人であるあなたに対して勧めてくる時点で何かがおかしいのです。

投資で詐欺に遭うパターンは大体決まっていて、

「儲け話に釣られてしまってよく分かりもしないのにお金を振り込んだらそのまま消えた」
「いかにも儲かるような話だったのに、実際は全然儲からず手数料ばかり取られた」

というのが王道パターンです。

いずれにしても、儲け話を他人に持ち掛けるのはあなたではなく自分が儲けるためなのです。

自分の利益を気にせず、他人であるあなたが儲けることを優先させるようなお人好しは投資の世界には存在しません。

結局、誰もが「自分が儲けたい」と思っているものであり、自分を儲けさせてくれるのは自分だけなのです。

楽して儲かるものは無い

この世界に「楽して儲かるものは存在しない」と思っておいて下さい。

苦労は美徳だとか、苦労して働けとまではいいませんが、お金を儲けるためにはそれ相応の努力が必要だという事を心に刻んでおいて下さい。

ましてや、赤の他人である誰かがあなたの為に儲け話を持ってきて、あなたはその話に乗っかるだけで儲けられるというような楽して儲かるパターンなんて存在しないのです。

例えば

「たった○○をするだけで月収100万円!」
「わずか2週間で100万円儲けた秘密の方法とは」

みたいな広告を見かけますが、あれも全て詐欺です。

そんな簡単に儲かる方法なんて存在しません。

もしあったとしたら広告なんか出さずに、その広告費を資金源にしてその事業を拡大させれば良いのですから、わざわざ広告を打ってまで他人を集めようとしている時点で詐欺だと分かります。

どんなことであれ、お金を儲けるためにはそれなりの訓練や勉強が必要なのです。

訓練や勉強によって知識や技術を身に着けていくからこそお金を儲けることができるわけで、そこをショートカットして儲けようとするのは騙されるための近道です。

お金を儲けるために必要な努力は確かに面倒くさくてショートカットしたい気持ちは分かりますが、詐欺師たちはその怠惰な心に付け込んで騙してくるのです。

わざわざ自分の時間を割いてまで勉強したりするのは確かにメンドクサイし大変なことですが、それを乗り越えれば楽に儲かる可能性が見えてきます。

逆に、そこを乗り越えることなく「今すぐ楽に儲けたい」と言うのは「騙されたい」と言っているのと同義です。

リスクのない投資は無い

根本的な話をしますが、そもそも「リスクのない投資は存在しない」ということを覚えておいて下さい。

不動産だろうが株だろうが債権だろうが、投資をするからには必ずリスクが存在します。

なぜなら、そもそも「投資とはリスクを背負う代わりに利益を得る行為」だからです。

例えば、投資家が株を買うというのは会社に資金援助する代わりにその会社の一部を所有するという事を意味します。

もちろんその会社が倒産したり赤字を垂れ流す危険はあるわけですが、そのリスクを承知で株を買うわけです。

その代わり、その会社が利益を出したり業績が良くて株価が上がったら儲かるというのが株式投資の仕組みです。

同様に、債券を買う事は「○○円を借ります。その代わり、〇年後に×%の利子をつけて返します」という紙切れを買う事を意味します。

もちろん借りたわいいがその後返せなくなったり借り逃げしてしまう人だっているわけですが、そのリスクを承知で債券を買います。

その代わり、貸した金額以上に返してもらうことで儲かるというのが債券の仕組みです。

このように、投資とはリスクを背負う事で利益を得ようとする行為であり、リスクのない投資なんて原理的に存在しえないのです。

日本人は保守的で、投資をする際に安全や安心を謳う商品を買う傾向が多いそうですが、そもそも投資の世界で安心なんてものが存在すると思っている時点でダメだと思って下さい。

投資とは本質的にリスクを孕んだものであり、そこに安心とか安全なんてものは最初から存在しないのです。