投資が危険と言われる理由を論破する
投資を始めようとする時、多くの人が
「投資は危険だから止めておきなさい」
「投資は損するだけだから止めておけ」
というように、投資を止めるよう言われた経験があるのではないでしょうか。
言った本人は親切心で忠告しているだけなのかもしれませんが、なぜ投資はこんなに危険なものとして認識されているのでしょうか。
実際、投資=危険というイメージがあるせいで投資をやらない人は少なくありません。
投資をやっている本人でさえ「自分は危険なことをやっているからいずれ足を洗わないといけない」という認識でいることもあります。
こういった状況では自信をもって投資に取り組めなくなり、長く投資家として生きていくことが出来にくくなります。
そこで今回は「なぜ投資は危険だと思われているのか」について考察してみた結果をお話ししたいと思います。
投資は胡散臭いのか
投資は危険だと思っている人の言い分を聞いてみると、大抵は次の2つに集約されます。
- 投資はギャンブルと同じ
- 投資の話は詐欺
要するに、投資は胡散臭いものだと思われているのです。
だからこそ投資に手を出そうとする人を止めさせようとする人が多いのです。
この2つの理由はあながち間違ってはいないのですが、正確に言うと「投資の事を正しく言い表せていない」という印象があります。
そこで今回はこの2つの理由に絞って話をしていきたいと思います。
投資はギャンブルと同じ?
投資=ギャンブルだと思っている人はかなり多いようです。
要は「買った株が上がれば儲かり、下がれば損する丁半博打」というわけです。
確かに、基本的に株式投資は買った株が上がるか下がるかしかなく、それで利益が出るか損失が出るかが決まるので丁半博打というのはあながち間違っていません。
実際、株価が上がるか下がるかは事前に予知できるわけではないので、ある程度は運任せなところがあります。
ただし、上がるか下がるかしかないのだから博打を打っているのと同じだというのは暴論でしかありません。
それは、株式投資とギャンブルにはいくつかの違いがあるからです。
株式投資とギャンブルの違い
株式投資とギャンブルの決定的な違いは「結果を予想出来る要素が存在する」という事です。
例えば、ルーレットなどのギャンブルでは結果がランダムに決まります。
イカサマでもしない限り、次に赤に止まるか黒に止まるかは誰にも予想できません。
さっきは赤に止まったから次は黒に止まるだろうという予想も成り立ちません。
個々の結果は完全に独立している上に、結果はランダムに決定されるので、勝敗は完全に運任せになってしまうのです。
しかし株式投資は違います。
株式投資には投資結果を予想することが出来る要素が存在するのです。
それは、決算書や損益計算書などの財務諸表、株価の値動きを表したチャートなどです。
これらは投資しようとしている株の公開情報であり、誰でも見ることが出来ます。
投資家はそれらの情報を見てから、株を買うのか買わないのか、買うとしたらどの株を買うのかを選ぶことが出来ます。
言ってみれば、場に出たカードを見てからやるポーカー(いわゆるテキサスホールデム)と一緒です。
ポーカーのテキサスホールデムと一緒で、投資家は自分が損する可能性が高いと分かれば勝負を降りること(=損切り)もできますし、どの株でなら勝てそうかを見積もって、これなら勝てると思った株でのみ勝負することが出来ます。
このように、投資では完全にランダム要素を排することはできないものの、自分の勝率を高めて負けた時の損失を限定的なものにする技術があるため、完全に運任せのギャンブルというわけではないのです。
ポーカーと同じで、そこには技術的な要素があって経験を積むことによって習熟していくことが出来ます。
そして習熟していけば自ずと収益が向上するのです。
投資は詐欺が多い
もう1つ投資が危険だとされるのは「投資関連の話には詐欺が多い」という点です。
この点に関しては、正直なところ「おっしゃる通りです」と言わざるを得ません。
確かに、テレビなどで報道される巨額の詐欺事件の多くは投資関連によるものですし、情報商材詐欺の中心は今も昔も投資関連のものです。
ですから、「投資関連の話には詐欺が多い」という点には同意しますが、だからといって「投資が危険だ」というのは間違っています。
なぜなら、詐欺に遭うのと投資が危険かどうかは別の問題だからです。
加えて、投資をやっている人からすれば投資詐欺を見抜くのは簡単であり、気を付けていればまず引っかかる事はありません。
投資関連の詐欺は大体パターンが決まっていて、次の3パターンに分類されます。
- 楽に儲かります系
- 確実に儲かります系
- 大金が稼げます系
投資をやっている人からすれば、投資がそんなに簡単な仕事ではないことが身に染みて分かっているので、こういった話を聞くだけで詐欺話だなと分かります。
そもそも投資で稼ぐにはたくさんの決算書やチャートを読んで分析するなどの地道な作業が必要なので楽に儲かるわけではありません。
それだけの作業をこなしても損することは日常茶飯事なので、確実に儲かるわけでもありません。
そして仮に儲かったとしても、いきなり数百万や数億円が手に入るわけでもないことも知っています。
結局のところ、投資で儲けるためにはそれなりの努力が必要であり、なおかつ結果が出るまで我慢する忍耐力が必要であるという点において、投資も他の仕事と何ら変わらないのです。
その点を肝に銘じてさえいれば、投資詐欺に引っかかる可能性はほぼ0と言っていいでしょう。
投資詐欺に遭うから危険だというのは、投資は楽に大金が稼げるという甘い考えで投資に手を出すからであり、そういった人が危険な目に遭うのは自業自得という面が大きいのではないでしょうか。
つまり真相は、
「投資が危険なのではなく、投資についてよく知りもせずに手を出してしまう人が危険だ」
という事です。
まとめ
投資にはリスクがつきものです。
確かに投資では損する可能性がありますし、投資にまつわる詐欺話は今後も消えることは無いでしょう。
しかし、だからと言って投資が危険だという事にはなりません。
それは結局のところ、本人が投資にどう向き合っているかという問題だからです。
よく知りもせずに甘い考えで投資に手を出す人には危険が待っているでしょうが、それなりの知識と経験を積んで真っ当な投資家として生きていくならば、投資によって相応のお金が手に入るのです。
ですから、投資=危険と決めつけずに、少しでも投資の事を勉強していってほしいと思います。
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