[初心者必見] 投資の間違ったイメージを払拭します

金融リテラシー

日本では投資が正しく認識されておらず、間違ったイメージばかりが先行している傾向があります。

そのせいで初心者が間違ったイメージのまま投資に取り組んで失敗したり、あるいは食わず嫌いのまま投資を忌避する人がいます。

そこで今回は、投資に関する間違ったイメージを一つずつ払拭していきたいと思います。

×投資は楽に大金を稼げる

まず大前提として認識して頂きたいのは

投資は楽な仕事ではない

という点です。

楽に稼げるのならば誰もが投資家になるはずです。

しかし、投資家として生きていける人は一握りの人です。

ただしそれは、投資に特別な才能が必要というわけではなく、投資に対して真剣に取り組む人がそれだけ少ないということです。

つまり逆に言えば、真剣に取り組むつもりなら大多数の人と差をつけられるということです。

大多数の人は「投資は楽に稼げるもの」という甘い認識があるから、いざ投資を始めたら損失を出してしまいますし、あからさまな投資詐欺に引っかかるのです(つい最近も芸能界で巨額の投資詐欺があったばかりです)。

そうならないためにも、「投資は楽に稼げる仕事」という間違った認識は金輪際持たないようにして下さい。

投資は全力をかけて取り組まなければならない大仕事なのです。

とはいえ、「投資は楽に大金を稼げる」というのは間違いですが、やり方や本人の取り組み次第でいくらでも大金を稼げるというのは本当です。

例えば、一般の社会人はどれだけたくさんの仕事をこなそうが何十時間残業しようが、せいぜい数万~数十万円程度収入が増えるくらいで、大金というにはほど遠いのが現実です。

しかし、投資ならば一日で数百万稼ぐというのは珍しい話ではありません。

サラリーマンの年収を一日で稼ぐという人はザラにいますし、サラリーマンの生涯年収を1か月で稼ぎきる人もいるくらいです。

そういう意味で、投資は夢のある仕事と言えます。

楽ではありませんが、一生をかけてやる価値のある仕事なのです。

×安く買って高く売れば儲かる

私が投資初心者にもっともありがちな誤解を一つ挙げろと言われたら「安く買って高く売れ」という言葉を挙げるでしょう。

要は「株は安いうちに買って、高くなってきたら売れば儲かる」という意味であり、これが投資で儲けるための大原則だというわけです。

この言葉は初心者にとってはあまりにも当たり前に聞こえるため、何がおかしいのかと思う人もいるかもしれません。

確かに、言っていること自体は間違っているわけではありません。

株における利益とは買った価格と売った価格の差額なのですから、買う値段は安くして売る値段は高くした方が良いというのは正論です。

この言葉の何が問題なのかというと、株を売り買いするときに何の役にも立たないという点です。

この言葉は株を安く買えと言いますが、一体いくらなら安いと言えるのでしょうか。

また一体いくらで売れば高く売ったと言えるのでしょうか。

安く買え高く売れと言われたところで、その基準となる価格が分からなければ何もできません。

例えば、1000円で売られている株は安いでしょうか、それとも高いでしょうか。

株には定価というものがないので、ある価格で売られているものが安いのか高いのかを判断する基準となる価格がありません。

株価というのは時価総額を発行済み株式数で割ることで算出されます。

しかし、会社によって時価総額(=会社の規模)は違いますし、発行済み株式数も会社によって違います。

したがって、株価には高いか安いかを判断する価格は存在しないのです。

こう考えてみると「安く買って高く売れ」という言葉は何の役にも立たたないことが分かります。

それどころか、存在しない価格を基準に売買しろと言っているも同然であり、初心者にとっては混乱の元にしかなりません。

株の世界にはPERという株価の割安度の目安になる指標はありますが、そういった指標もあくまで参考程度にしかなりえず、本当の意味での安い高いは誰にも分からないのです。

したがって「安く買って高く売れ」というのは誤解の元にしかなりえない間違ったイメージです。

×投資はギャンブル

投資のことをよく分かっていない人にありがちなのは「投資=ギャンブル」というイメージです。

投資は買うか売るか、上がるか下がるかしかないのだから、言ってみれば丁半博打だというわけです。

あながち間違っていないとも言えますが、投資とギャンブルは似て非なるものです。

確かに投資には運の要素があり、どんなに頑張って取り組んでも損することがあります。

投資上級者が損する一方、投資初心者が大勝ちすることもあります。

しかし、それでも投資はギャンブルとは違うと言えます。

なぜなら、投資は長期的に見れば実力通りの結果に収束するからです。

一週間や一か月単位なら、投資の結果はほとんど運によって決まるように見えるでしょう。

しかし、年間の利益額を比較してみれば、その人の実力通りの結果に収まるのです。

これは数学で言うところの「大数の法則」です。

大数の法則とは、回数をこなすほどに本来の確率通りの結果へと収束していくというものです。

投資においてこのような法則性が現れるのは、投資上級者が一貫してルールに従って投資を行うのに対し、初心者はその時の状況によって場当たり的な投資を行うためです。

投資をギャンブルだと思うのは、その場その時によって違う判断をするという発想に基づきます。

しかし、投資で儲けるために必要なのは確固たる判断基準を持ち、一貫してその判断基準に従うことなのです。

つまり、「投資=ギャンブル」というのは投資を根本から勘違いしているということです。

毎回違う基準で投資をしていれば当然、投資結果も毎回違ってきます。

それはまさにギャンブルと言えるでしょう。

しかし、毎回同じ判断基準で投資をしていれば、一貫して成功する時期が来ます

そしてそれこそが実力が現れる瞬間であり、投資がギャンブルとは言えない証拠になります。