【投資を始めよう】株式投資をやるメリットを解説

金融リテラシー

日本では「株は怖いもの」という認識を持ち、株式投資を敬遠している人は少なくありません。

実際、日銀が発表した2021年3月末金融資産の内訳を見ると、日本人が保有している金融資産の第一位は「現金・預金」で54.3%です。

一方、アメリカで保有されている金融資産の第一位は「株式・投信」で51.0%です。

この数字を見れば、いかに日本では投資が敬遠されているかが分かるでしょう。

日本人は投資をするよりもお金を貯めこみたいのが見て取れます。

これだけ投資を毛嫌いする人が多いのは、株式投資のメリットをあまり認識できていないからではないでしょうか。

そこで今回は株式投資のメリットについて解説します。

これを機に投資嫌いを克服し、株式投資をする人が一人でも増えてくれれば幸いです。

株式投資をするメリット

資産が増える

株式投資をするメリットを一言で説明するなら「資産が増えること」です。

金融庁のデータによれば、過去二十年間で日本の金融資産は1.5倍に増えました。

一方、投資活動が活発なアメリカの金融資産は3倍以上にも増えました

NYダウ(赤)と日経平均(青)の比較

上図を見ればわかる通り、投資をするかしないかで、これほどの違いが生じるのです。

なぜこれほどの違いが生じるかというと、株式などの資産には「自ら増える」という性質があるからです。

資本主義経済において、投資されたお金は経済活動を通じて大きなお金となって株主に還元される仕組みになっています。

そうして得られたお金をさらに投資に回すことによってさらに大きなお金が生み出され、それはまた新たな投資先へと回されていきます。

この循環が繰り返されることによってお金はより多くのお金へと増えていき、投資をした人に還元されて豊かになっていくという仕組みです。

もちろん減るリスクもあるのですが、だからと言って現金をただ貯めこむだけでは何も起きません。

貯金には利子が付きますが、現在の利率はわずか年利0.002%です。

これは100万円を丸一年間預けても20円しか増えないということです。

これではいつまで経っても豊かになれるはずがありません。

つまり、貯金をし続けるだけでは資産は増えず、ある程度のリスクを承知の上で投資をする人だけが資産を増やせます。

そしてその方法こそが株式投資なのです。

株主優待券が貰える

上場企業の中には株主優待制度を導入している企業があります。

株主優待制度とは、特定日(権利付き最終日)の株主名簿に載っている人を対象にサービス券や自社製品などをプレゼントする制度のことです。

例えば、ガストやバーミヤンなどの飲食事業を展開する“すかいらーくホールディングス”は保有株数に応じて2000円~1万7000円の自社グループ株主優待券が贈られます。

ディズニーランドやディスニーシーを運営するオリエンタルランドは、保有株数に応じて1dayパスポートが1~6枚贈られます。

このように、株を保有しておくだけで何かとお得なモノを貰えるのが株主優待制度です。

かなりお得な優待券もあるため、投資家の中には株主優待だけを目当てに投資を行っている人もいるくらいです。

実際、現金を持っていても0.002%の利子しか付きませんが、株主優待ならばモノによっては数%の還元率ですから、その差は100倍以上です。

現金を保有するか、株を保有するかの違いでそれほどまでの差が出るのです。

したがって、どうせ同じ資産なら現金よりも株を保有する方がマシなのです。

配当金が貰える

「せっかく株を買ったところで貰えるのが商品券じゃ意味がない」という人もいるでしょう。

しかし、中には配当金を出す企業もあるのです。

配当金とは、特定日(権利付き最終日)の株主名簿に載っている人を対象に配られるお金のことです。

企業が得た利益は株主に帰属するため、利益の一部は株主である投資家に分配されるというわけです。

株主優待券は自社製品や自社グループ内でしか使えないサービス券である場合がほとんどですが、配当金は自国通貨で支払われるため、自国内であれば好きに使えるメリットがあります。

配当金の利率は企業によって異なりますが、高配当と言われている株は投資金額の約2~5%程度です。

配当金には税金が掛かりますので多少目減りしてしまいますが、それでも貯金の利率(0.002%)に比べれば破格の利率と言えます。

100万円投資すれば年間数万円の現金収入が発生するので、高配当株への投資も根強い人気があります。

中には配当金だけで生活する人もいるくらいで、保有資産が1億円を超える人は働かずに年収数百万円であるため、まさに夢の悠々自適生活というわけです。

まとめ

以上説明したように、株式を保有するだけで得られるメリットがあります。

もちろん、保有株式が値上がりしてくれればその分だけ利益が得られるわけですから、現金よりも株を保有する方がメリットが多いのです。

株式投資をやっていれば徐々に経済情勢に明るくなったり、株を選定する目が磨かれていきますので、よりお得な株を選べるようになるでしょう。

そうすればより多くの利益や配当金を得られるようになり、さらに多額の投資をすることができるようになります。そうやって徐々に豊かになっていくのが資本主義社会というものです。

ですので、投資を毛嫌いせず、これを機に株式投資を始めてみるのはどうでしょうか。

もちろん多少のリスクはありますが、リスクを背負ってやる価値のある事なのは間違いありません。